尖閣諸島は中国の領土である 3

アメリカの幕引き   2013.01.30 の記事

ワシントンポストがわざわざ社説で、日中が、アメリカの支援で尖閣問題を棚上げにすべきだ、と書いています。

毎日新聞 2013.01.28↓

アメリカの支援で尖閣問題を棚上げに、と言われても、もともとアメリカが仕掛けた緊張状態ですから、典型的なマッチポンプですが、ともかく、アメリカは尖閣問題を幕引きにしたいようです。

アメリカが尖閣の日本国有化を画策し、それが実現した。しかしそれでも、中国は軍事的には対応できなかった。それでよい。もう目的は達した。ということでしょう。
北朝鮮の核実験問題もありますし、まぁ、アメリカも忙しいわけです。

先占の理屈は成立しない

ところで、共産党の志位書記長が「先占」という理屈で、尖閣は日本の領土だと主張しています。
先占とは、①先に見つけて取った ②その事実を世間に公表した、という意味です。
これがあれば、国際的に領有が認められることに一応はなっているようです。

しかし尖閣については、「先に見つけた」というのが、まずウソです。

尖閣は釣魚台として、中国の地図にも日本の地図にも載っていますし、琉球と明国、清国との長い交流の中で、航路の途次の島として認識されてきました。1877年の英国海軍の調査でも明確に中国領として記載されています。

1885年に沖縄県令は日本政府に、「あれは中国の地図にある島かも知れないから要注意」と言っており、日本政府は英国海軍の地図を持っていたわけですから、「先に見つけた」ということはありません。
次に、「領有した」ことを世間に公表していません。逆に、世間には秘匿しました。

魚釣島に国の標識を立てたい、という沖縄県令の希望から10年、ときどき尖閣に軍艦などを派遣したり、上陸調査などはしていたでしょうが、それで分かるのは、何回か行ったけれども、そこには何の標識も無いし、人もいないし、周囲に漁船もいませんでした、ということだけです。

それをもって、釣魚台が誰のものでもなかった、ということにはなりません。

しかし1895年1月14日、日本政府は閣議決定をもって、尖閣領有を強行しました。日清戦争で清国海軍が撃破され、2週間後には講和使節が日本にやってくる、というタイミングです。

しかも日本政府は、尖閣を領有したことを誰にも発表しませんでした。英米露仏独に公表していれば、当然、清国には筒抜けになり、そうなれば講和会議の議題になるか、清国大使が怒って帰国するかの事態になっていたでしょう。だから公表しなかったのです。

こういうわけで、先占の条件の①も②も成立していませんから、志位書記局長の言う「先占」の理屈は成立していません。

日本がやったことは、「落し物を拾って、交番に届けずに、黙って自分の物にした」のと同じことです(むろん、尖閣は落ちていたわけではありませんが)。交番に届けるとは、列強と清国に通告することです。

沖縄で博物館を見学したことから、尖閣諸島の問題を考えてみました。
尖閣は、国際司法裁判所に提訴されたら、日本が負けるでしょう。

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