4 血圧の正しい下げ方

人は年を取ると血流が悪くなり、それをカバーするために血圧を上げます。しかしあまり上がりすぎると血管が破れるリスクが増えます。ですから年令+90くらいから上には、あまり上がりすぎないようにすることも大切です。ではどういう下げ方が正しいでしょうか。
低血圧で朝起きられない人がいます。女性に多い現象で、心筋に行く毛細血管の、見えないほど細い部分が微妙に詰まって心臓が弱っているせいです。とにかく血圧を下げれば良いのなら、それで良いわけですが、もちろんそれではいけません。血圧降下剤で血圧を下げるのはそれと類似のことです。また、血圧だけ下げてしまう健康食品も良くありません。ペプチドというタンパク質で血圧を上げる能力が抑制されます。そこで、胡麻ペプチドが入ったお茶や、カツオペプチドが入った粒などが販売されています。また、血管を弛緩させる作用がある茶葉が販売されています。しかしそれらは血圧降下剤と同じで、血圧を上げる必要性はそのままにして、血圧を上げられなくするだけです。いくら自然の物でも、それでは血のめぐりが悪くなるだけですから、良くありません。減塩は食事療法だから良いと思われがちですが、実は減塩も同じ理由で良くありません。減塩で血流が良くなることはなく、血圧が上げられなくなるだけだからです。そもそも最新の研究で、減塩は健康に悪いことが証明されています。これらの血圧の下げ方を次図の紫色の矢印で示します。血圧を上げる必要性があるのに、血圧を上げられなくするわけです。これらは正しい下げ方ではありません。

正しい血圧の下げ方は、血流を良くすることです。そうすれば血圧を上げる必要がなくなり、血圧は自然に下がります。運動や体操をする、マッサージをする、体重を減らす、呼吸を整える、瞑想する、食事に気をつける、水分をこまめにとるなどで、血のめぐりが良くなります。すると血圧は自然に下がります。下げるのではなく、「下がる」のが正しいやり方です。これらの血圧の下げ方は図の黄色い矢印です。体が若くなる方向にカムバックして、血圧が自然に下がるのです。これが正しい血圧の下げ方です。ただし「年令+90」まで下がれば十分です。
もう一つ、磁気活水で暮らすのも良い方法です。磁気活水は浸透性が良く、毛細管現象が起きやすいので、それを飲んでいると毛細血管の血のめぐりが良くなります。また、磁気活水はカルシウムが付着しなくなるので、血管の石灰化すなわち動脈硬化が防げます。ですから血流が良くなって、血圧を上げる必要がなくなり、自然に血圧が下がります。
血圧メモ 1 下の血圧とは何か
ここまで述べてきたのは、収縮期の血圧で、「上の血圧」と言われるものです。ところが「下の血圧が高い」と言われることがあります。これはどういうことでしょうか。医療者に尋ねても分からない、という声もありますから、少し解説しましょう。
次図は心臓から動脈、毛細血管への血液の流れを表しています。心臓から押し出された血液は動脈に入り、つぎに動脈の弾力で末端の毛細血管へと押し出されて行きます。

この時の動脈の圧力の変化を次図に示します。真ん中の赤い線が、若くて元気な心臓の動きです。心臓が血を押し出す時(収縮期)に、動脈の血圧は上がります。

そのピークを収縮期血圧、または上の血圧と言います。収縮期血圧は、心臓から吐出される血液の量と圧力、それに動脈の弾力性との相関で決まります。そのあと心臓が静脈側から血液を吸いこんでいる間(拡張期)に、動脈内の血液は動脈自身の弾力によって毛細血管に押し出されて行きます。すると動脈内の血圧はだんだん下ってきて、次に心臓が収縮して、動脈に血液を送り込んで来る直前に最低になります。これを拡張期血圧(下の血圧)と言います。次にオレンジ色の線は、末端の毛細血管の血流が悪くなっていることを示しています。年を取ると毛細血管が通りにくくなって、動脈から血液を押し出すのに時間がかかるようになります。すると動脈の血圧が十分に下がりきらないうちに、心臓の次の拍動が来ます。ですから動脈の血圧は途中までしか下がらず、下の血圧が高くなって来ます。次に茶色の線は、動脈が硬くなっていることを示しています。老化で動脈が弾力を失って縮みにくくなると、下の血圧はこのように早く下がるようになるのです。これはシンプルな物理的現象です。ガラス管のような硬い容器に液体を押し込んで圧力を高くしておくと、その液体が1滴でも外に漏れると圧力はストンと落ちます。硬い容器は縮むことができず、液体は膨張しないので、液が漏れると容器にスキマができて、内圧がストンと落ちるのです。これと同じ理屈で、老化で動脈が硬くなってくると、血液がちょっとでも毛細管に押し出されて動脈内の血量が減ると、動脈の血圧はストンと下がるようになります。そして次の拍動が来るまでに若い頃よりも低いところまで落ちます。つまり年をとると下の血圧は下がります。
こういうわけで、老化によって下の血圧は、上がる要素もあれば、下がる要素もあります。では年を取ると下の血圧は実際どうなるのか?それを示すデータがあります。フラミンガム調査で下の血圧も測定されていて、緑色の線が平均です。

下の血圧は50才頃まで上昇し、50才を過ぎる頃から下降しています。先述のNIPPON DATAの調査にも下の血圧のデータがあり、同様の傾向を示しています。老化で毛細血管の血のめぐりが悪くなるにつれて、上の血圧は上昇するわけですが、50才頃まではまだ動脈に弾力があるので、下の血圧もそれにつれて上昇します。ところが50才を過ぎるころから動脈が硬くなってきて、上の血圧は上がっても、下の血圧はそれに追随できず、ストンと下がるようになるのです。その結果、下の血圧はこの図のように、上向きにふくらんだ弓状に変化するわけです。
ですから30代に70だった下の血圧が、80代でまた70に戻っても、その2つの70は意味が違います。下の血圧が低いからといって「これなら安心ですね」というのは見当違いです。しかし別に心配することでもなく、単に老化で血管が硬くなっているだけです。下の血圧が高い場合は、毛細血管が通りにくくなっているわけです。それも老化現象ですから、単に血圧だけ下げても意味がありません。
かつては、血管が老化するのは、常に下の血圧で圧迫されているからだと考えられて、下の血圧が重視されました。しかし今ではその考えは否定されています。下の血圧だけ下げることはできませんし、下の血圧で血管が破れるわけでもありませんから、特別な事情のない限り、普通の人には下の血圧は、ほとんど意味がありません。

血圧メモ 2 低血圧の改善

血圧を下げる薬はあるが、血圧を上げる薬はないと言われています。女性に多い低血圧の原因の多くは、心臓への血流不足です。女性の場合、心臓の筋肉に血液を送る動脈が、末端ですごく細くなっていて、レントゲンでも写りませんが、そこが微妙に詰まると、心臓の元気がなくなり、血圧を上げられなくなり、脳に血が届かないので朝起きられず、手足に血が届かないので手足が冷えたり、冷房病になったりします。

これを改善する方法は、血行を良くすることですが、体操やストレッチやダイエットでは、体全体の血行は良くなっても、心臓へ行く細い血管の血行を、ピンポイントで良くすることは、なかなか出来ません。このとき、効果があるのは、浸透性の良い水を日常的に飲むことです。これによって、心筋への血管の微妙な詰まりが改善されて、血行が良くなり、心臓が元気になって血圧を上げることができます。

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