アトピーの原因

1.アトピーの外因
皮膚炎ですから、まずは皮膚に対する刺激物質が原因となっているはずです。その原因物質は何か? いくつかの条件を設定して絞っていきます。
1.皮膚を傷める物質である
2.赤ん坊が触れる物質である
3.50年前から多用されている物質である
4.日本で多用されている物質である

水道水の塩素
この条件で絞っていくと「水道水の塩素」が浮かび上がります。実際に実験してみると、塩素を含んだ水はラットの皮膚に赤い腫れを作りました(上のラット)。

日本の水道水には消毒用に塩素が投入されています。1970年代から公害などで水質が悪化して、大量の塩素が入れられるようになっていました。下図は少し古いデータですが、日本の水道水に塩素が大量に投入されるようになった歴史です。

下の写真は水道水に塩素試薬を入れた実験です。試薬によって水はピンク色に変色します。そこに塩素中和入浴剤を入れると、塩素は中和されて水の色は元に戻ります。こうなっていれば皮膚に対する塩素刺激はなくなります。

日本中の赤ん坊が水道水で産湯を使いますから、現代の日本人は赤ん坊の時から塩素に触れています。それが赤ちゃんの肌を傷めているのです。水道水を殺菌するためには塩素は必要ですが、健康のためには飲んだり触れたりする直前に、塩素は除去または中和されることが望ましいのです。
合成洗剤
合成洗剤は強力な界面活性があって、油汚れを取り去ってくれます。食器洗いや洗濯にはそれで良いのですが、体や髪を洗うのには適していません。なぜなら皮脂を根こそぎはがしてしまって皮膚のバリアーを壊してしまうからです。さらに皮膚を通り抜けて血管内にも侵入します。下の写真は毛髪のキューティクルです。左は石鹸シャンプー、右は合成シャンプーで洗った結果です。合成洗剤ではキューティクルがボロボロになっています。

2.アトピーの内因
皮膚が外部からの刺激に耐えるためには、体内に良質で十分な栄養成分がなければなりません。ところが現代の日本の赤ちゃんにはそれが不足しているのです。
亜鉛不足
とりわけ皮膚に大切なミネラルは亜鉛です。亜鉛は細胞の形成を助ける力があり、皮膚の新陳代謝に欠かせません。実験で、亜鉛を抜いた飼料で育てラットは、体中に湿疹ができてしまいました。

また、ドイツ小児科学会では、皮膚に炎症が起きている乳児に亜鉛を補給したところ、炎症が治ったことが報告されています。

その大切な亜鉛が日本のの赤ちゃんには不足しているのです。なぜ不足しているのか。それはお母さんのお乳の中に十分に無いからです。なぜ無いのか。それは畑に無いからです。日本の農業政策が長年にわたって有機肥料ではなく、石油から作られる無機肥料を多用してきたため、畑からミネラルが失われ、野菜や米にミネラルが無くなってしまったのです。

脂肪酸不足
ひとつひとつの細胞の細胞膜の構成要素に「脂肪酸」というものがあります。これがないと細胞膜がうまく出来ずに、皮膚炎になりやすくなります。脂肪酸には飽和脂肪酸(牛・豚・鶏などの動物性の脂肪)と不飽和脂肪酸(植物油・魚油)があり、不飽和脂肪酸はオメガ9型(オリーブ油など),オメガ6型(ひまわり油など),オメガ3型(魚油・亜麻仁油など)の3種類があります。体内ではどれもがバランス良くあることが良いのですが、現代の日本人の食生活では、動物性の脂肪は増えましたがオメガ3型が不足しています。

3.薬害

このようにして乳児の皮ふや気管支に生じ、慢性化した炎症を見て、医者は、「これは体質によるものです」と言い、抗アレルギー剤などを投与し、皮ふにはステロイドを塗ります。
これらの薬剤は人の免疫機能を「破壊する」ことを目的として設計された薬で、免疫機能を破壊することで炎症反応を「起こせなく」する薬です。ですから炎症は劇的に消えます。しかし、免疫機能を破壊された赤ちゃんの皮ふや気管支は、やがてダニや卵や大豆など、さまざまな刺激に対して無統制に反応する(アレルギー化する)ようになります。これで アトピーの完成 です。

このグラフは我が国のステロイド塗り薬の生産量です(少し古いですが)。

ステロイドは劇的な効果をもつことから、皮ふ科医などによって大量にかつ無神経に使われるようになり、すでに1970年代には多くの「副作用」(ほんとうは主作用ですが)被害が出始め、厚生省は1976年にその多くを「劇薬」に指定しました。しかしその後も、ステロイドという劇薬の生産は増え続け、それはすべて国民の皮膚から吸収されてしまっています。何か「良からぬこと」が起こるのは当然です。
そしてその影響は本人にとどまらず、ステロイドを常用している女性から生まれる子に、過敏な子が増える傾向にあるようです。

4.アトピーの構造
以上のことをまとめると、アトピー性皮膚炎は下の雪ダルマのような構造をしています。

日本の環境として、食品添加物、残留農薬、さまざまな化学物質、農地のミネラル流出などがあり、アトピーはそのグラウンドの上に出来た雪ダルマです。胴体部分は、外因として浴用水道水の塩素と合成洗剤、内因として亜鉛不足、脂肪酸のアンバランス、母胎のステロイドでできています。その上に薬害が乗ります。かゆくて皮膚をかき壊すと黄色ブドウ球菌などが繁殖してますますひどくなってきます。アレルギーはアトピーの本体ではなく、アトピーになったことで起きてくる影です。影と戦っても勝てません。本体を溶かす方策をとれば、アトピーは良くなります。

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