2015.02.22
昨年、NHKの「君が僕の息子について教えてくれたこと」という番組のことをご紹介しました。
自閉症の東田直樹君はパソコンのキーボードをたどることで、忘れそうになる言葉を拾い出すことができ、文章を書くことができます。14才の時にそうやって、「自閉症の僕が跳びはねる理由」という本を書きました。これは自閉症の人が何を考えているかを、自分で書いた世界初の本でした。
その本は次第に評判になり、やがて日本語が読めるミッチェルさんというアイルランドの作家の目にとまりました。ミッチェルさんは8才になる息子が自閉症で、自閉症に関する本をいろいろと探していたところ、アマゾンで評判になっているこの本を見つけたのです。
ミッチェルさんは、「自分の息子が自分に語りかけてくれているようだ」と感激して、すぐに東田君に連絡をとって、この本を英語に翻訳し The reason I jump というタイトルで出版しました。それは多くの人の目にとまり、世界中の言葉に翻訳されて世界中で出版され、世界中でベストセラーになりました。上の写真のノルウェーの母親は、この本を読んで初めて、息子の行動、気持ち、夢などすべてが分かったと感激しています。息子も母親に問われて少しずつ返事ができていました。
その番組の中で、自閉症の人の脳はどうなっているか、という説明がありました。
それによると、脳にはウェルニッケ野という言語を理解する場所と、ブローカ野という言葉を話す場所があって、乳幼児期にその2つが弓状束という神経繊維の束でつながってきて、だんだん言葉があやつれるようになる、しかし自閉症の人はここのつながりが弱いので、言語の能力を統合することができず、だから言語での表現ができないのだ、ということでした。そして、なぜつながらないのかはまだ分からないということでした。
自閉症は急増しています。上図はアメリカの自閉症児の数です。
1975年から2009年までの35年間で、5000人に1人から100人に1人まで、実に50倍に急増しています。今では70人に1人と言われています。
1988年にレインマンという映画が公開されました。お兄さん(ダスティン・ホフマン)が自閉症で、弟(トム・クルーズ)が世話をしながら全米を旅するという話でした。この頃からアメリカで自閉症の増加が問題になって来たということでしょうが、今や状況はそれどころではありません。
私は20年近く前に「アトピー解決篇」という本を書き、アトピーは体質による疾患ではなく、環境疾患であると断定しました。その理由は簡単で、体質や遺伝による病気は1世代や2世代で急増するはずがないからです。急増する疾患は本人の外側、つまり環境に原因があるという、当たり前の話です。
自閉症も同じです。これほど急増する疾患は、環境によって引き起こされているに決まっています。ですから、その環境とは何か、それが分かれば自閉症の問題は解決です。
それを考えるのにひとつの手がかりがあります。それは女児は言葉の発達が男児よりも早い、という世界共通の事実です。
ですから、NHKの説明が正しければ、女児の方が弓状束の発達が早いわけです。
上の図はそれを表しています。脳の成長を左向きの矢印で表して、そのどこかで弓状束の発達があるわけですが、女児の方が早いわけです。
そしてもうひとつ、見逃せない事実があります。それは、
自閉症児の9割は男児である
という事実です。人によって8割と言う人や6割という人もいますが、要は自閉症とは圧倒的に男児に起きている現象なのです。だからNHKの番組のタイトルが「君が僕の息子について教えてくれたこと」になるわけです。
ですから、女児において弓状束の発達が完了していて、男児においてまだ完了していない時期に、何らかの環境要因が作用しているのではないか、と推理できます。
それはおそらく、男女共通に実施される何らかの予防注射ではないかと推測されます。予防注射というイベントを赤い線で示します。それが起きると、そこから先で、まだ弓状束の発達が完成していない男児で、障害が起きるのです。そして、もしそうであれば、自閉症は完全に後天的な環境疾患だということです。
自閉症の子でも、「2才頃までは普通の子だったのに・・・」という親の証言がたくさんあります。予防注射をする前は普通だったということです。
人の脳は、水と酸素と栄養 以外の物を入れると簡単に狂います。その典型が覚醒剤であり脱法ハーブです。
昨今、日本中の何百万人という女の子に、「将来の子宮頸ガンを予防する」といういかにも面妖な理屈で、予防注射が打たれました。その結果、何十万人という女の子が脳に障害を受けています。数千人の子が、ひどい頭痛や意識障害、体の痙攣を起こしているのですから、軽度の記憶障害や思考力の低下は何十万人にも発生しているでしょう。しかしそれはけっして表に現れることはありません。これを日本政府がやったわけですが、英国の製薬会社の在庫一掃と日本政府の利益が一致したという疑いがささやかれています。そして在庫が一掃されたのでしょうか、「あ、もうあれはいいですわ」ということで、日本政府はもう何も言いません。子宮頸ガンはどこへ行ったのか。タミフルもそうです。抗ガン剤もそうです。
きのう(21日)Eテレでサリドマイド50年の特集をしていましたが、あれほど明らかな薬害さえも、日本政府も製薬会社も非を認めようとせず、在庫がなくなるまで引き延ばしをはかりました。その場合の常套句が「メカニズムが不明だ」というものです。自閉症とワクチンとの関係も、ずっと言われて来ましたが、製薬会社や政府はそれを認めようとはしません。ワクチンでどうして自閉症が起きるのか、そのメカニズムが分からないじゃないか、などと逃げ切りをはかります。
しかし、メカニズムは不明でも、因果関係は分かります。しばらくワクチンをやめてみればよいのです。そうすれば3年で分かります。しかしワクチンによって利益を得ている者は、そういうことはしません。
「自閉症の団体」というものが世界中にあって、その中には「ワクチンで自閉症になるなんて、メカニズムが分からないんだから、そんなことは言うものじゃない」と、あたかも冷静で公平であるかのように主張する団体もあるようです。要注意です。
しかし昨年、イタリアで画期的な判決が出ました。
明快な判決です。しかし世界的にはほとんど無視されてきました。
「予防注射はすべて悪い」という過激な主張をする人がいます。米国のMary Tocco さんが、ホームページで主張しています。その主張の是非はにわかに判断できませんが、世の中はいろいろな利害関係が錯綜していますから、あまり一方的に主張しても抵抗が大きくなるばかりで、実効的でありません。自閉症と予防注射の問題を解決する現実策は簡単です。
男児の予防注射の時期を半年から1年ほど、現在よりも遅らせたらよいのです。それで自閉症の問題の大部分が解決されるかも知れません。そしてこの方法なら誰も損をしないのですから、現実的な方法だと言えます。
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