◆女性長寿の難関:認知症
右図は2014年に厚労省が発表した認知症有病率である。90才くらいになると女性の70%、男性の50%が認知症になる。また、80才以上では女性のグラフと全体のグラフがほぼ一致しているが、これは80才以上のほとんどが女性だからである。今60代70代で元気な女性の多くは90才以上まで生きる。そして図のようにそのほとんどが最後は認知症になる。だから認知症の問題は主として女性の問題である。認知症にならないためにはどうしたら良いか。
◆身体寿命が脳の寿命より長くなった
現代人は長寿になって、脳の機能維持が身体寿命まで持たない人が増えてきた。それが認知症問題である。だから問題を解決するには、脳という臓器をあと数年、身体の寿命まで長持ちさせられれば良いのである。その基本策は、脳に酸素と栄養を届け、脳の老廃物を除去することを続けることである。脳に酸素と栄養を届けるのは血液であり、脳の老廃物を除去するのは脳髄液だから、認知症予防の要諦は、脳への血流と、脳内の脳髄液の流れとを良好に維持することである。
◆脳への血流を保つ
脳への血流が減ると認知症になりやすくなる。テレビでもさかんに言われている。
脳への血流量を保つ方法は、食事とか運動とか睡眠とか、生活面での工夫がいろいろ考えられる。しかし現代日本の大問題は、多くの人がわざわざ薬を飲んで、脳への血流量を減らしていることである。それをやめなければならない。
◆薬で血圧を下げないこと
人は年をとると老化現象で、血管の中に汚れが溜まったり、血管壁が固くなったり、血液がドロドロしたりして、血管の抵抗が増える。そのままでは抵抗に負けて体の血流量が減ってしまうので、心臓はなんとか頑張って血流量を保とうとする。すると血圧が上がる。すなわち人の血圧は年をとると自然に上昇するのである。実際、人の年令別の血圧は下図のようになっていることが、世界中での大規模な実測調査で判明している。横軸が年齢、タテ軸が血圧である。
この緑の帯の中にあれば、あなたの血圧は普通である。普通とは正常ということである。「普通は異常だ」などと言う人はどうかしている。ところが日本の医療が定めている血圧基準値は図の赤線である。これでは日本人の半数が異常になるわけで、現実に数千万人に血圧降下剤が処方されている。
電気工学で「電流x抵抗=電圧」という法則がある。中学の理科で習うオームの法則である。これは流体に一般的に成立する法則であり、血流についても
血流量x抵抗=血圧
という式が成立する。人は年をとると血管の抵抗が増えてくる。するとそれを感知した心臓が頑張って血流量を維持する。するとこの計算に従って血圧が上がる。それはその人の心臓が健康な証拠なのである。
すべての血圧降下剤は血流量を減らして、単純に言えば心臓を弱らせて、血圧を下げる。グラフで見られるように血圧は80才から下がってくる。なぜか。高齢で心臓が弱って血流量が減るからである。現代医療は中高年の血圧を薬で100才まで下げて、脳への血流を減らし、認知症を増やしている。
◆血圧は勝手に上げられない
「血圧は下げるな」という論者はたくさんいるが、そういう人でも基本的な間違いがある。それは「血圧を上げて血を送る」という認識である。物理的に正しい因果は「血を送る→抵抗に会う→血圧が上がる」というものである。血圧は上げられるものではなく、抵抗によって生じるものであり、抵抗がなければ「暖簾に腕押し」「糠に釘」なのである。「上げて→送る」のではなく「送ると→上がる」のである。この因果が分かっていると説明が分かりやすい。
詳しくは拙著「血圧自然流」をご参照ください。
◆こまめに水を飲む
人は年をとると体内の水分が減り、血液の粘り気が増えて血流が悪くなる。これを防ぐにこまめに水を飲むことである。厚労省は、水分不足だと熱中症、脳梗塞、心筋梗塞など、血管が詰まるリスクが増えるので、健康のため水を飲もうというキャンペーンをしている(右のポスター)。
◆睡眠をしっかりとる
脳が活動すると、アミロイドベータという老廃物が発生する。これがアルツハイマーの原因になる。最近のアメリカの研究で、睡眠時に、一つ一つの脳細胞が縮んで、脳内に隙間ができ、そこに脳髄液が満たされ、アミロイドベータはそこに捨てられることが分かった(上図)。 脳髄液とは脳と脊髄を循環している体液である。脳髄液を脳に満たすには、こまめに水を飲むことが効果的である。
上図の左はアミロイドベータが睡眠中に脳髄液によって排泄されるイメージ図である。右は整体師の片平悦子さんの本で、脳髄液の循環が大切だと述べている。認知症で夕方になると怒りっぽくなる人が、水分をとらせたら落ち着いたという、高齢者施設での例が多数ある。水をこまめに飲んで、睡眠を十分にとって、老廃物はその日のうちに除去することが大切である。
◆薬を減らす
NHKで紹介されていた事例だが、母が食べない、口も聞かない、と心配した息子が尋ねると、母親はいくつもの病院からたくさん薬をもらって飲んでいたことが分かり、薬を減らしたら元気になった。薬は基本的に毒である。脳細胞には水と酸素と栄養以外は不要である。
◆人とのつながりを保つ
テレビで紹介されていたが、大分県の安心院町で軽度の認知症の人たちが毎月集まって料理を作る実験をした。買出し、料理、食事を協力してやっていたら、1年ほどで全員の認知力が向上したそうである。
人の脳は幼時からの家族や学校など人とのつながりの中で発達して来る。逆に、高齢になってそれが減ってくると認知症になりやすくなる。大勢で集まって共同活動をしていると、人と話をする、血流が良くなる、の両方の効果で脳が長持ちするようになる。
◆磁気活水は吸収が良い
磁気活水は、水の構造が変化していて、吸収が良くなっているので胃にたまることがなく、こまめにたくさん飲むことができる。磁気活水を飲んでいると、自然に脳髄液や血液の流れが良くなってくる。磁気活水を日常的に飲んでいると数ヶ月して、怒りや不安が減り、気分が明るくなったことに気づく。
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